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世界で急増する女性の植毛需要|ISHRS最新データで読み解く
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世界で急増する女性の植毛需要|ISHRS最新データで読み解く

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植毛ドクターK2026-03-22 ・ 読了 5

女性の植毛患者数は世界的に急増している。 ISHRS(国際毛髪外科学会)の2025年調査によると、2021〜2024年で女性患者数は16.5%増加した。

この記事では、最新の国際統計をもとに女性の植毛需要の実態を整理する。

女性患者は全体の15.3%に拡大

ISHRSの2025年Practice Censusが公表した最新データは以下のとおり。

項目 2021年 2024年 変化
女性患者の割合 12.7% 15.3% +2.6ポイント
女性患者数の増加率 +16.5%
非頭皮部位(眉毛等)の希望 17% 21% +4ポイント

出典: ISHRS 2025 Practice Census

男性が84.7%を占める構造に変わりはない。 しかし女性の伸び率は男性を上回るペースで拡大している。

世界の植毛市場は2033年に約450億ドル規模へ

植毛市場全体も急成長している。

市場規模(USD)
2024年 約115億ドル
2033年(予測) 約448億ドル
年平均成長率(CAGR) 16.25%

出典: Straits Research「Hair Transplant Market Report 2033」

この成長を牽引する要因のひとつが、女性患者の増加だ。

なぜ女性の植毛需要が増えているのか

1. 女性の薄毛認知が広がった

FAGA(女性型脱毛症)は以前「仕方がないもの」と見過ごされていた。 近年はSNSやメディアで女性の薄毛治療が公に語られるようになった。

日本でもリクルートの「薄毛に関する意識調査2024」で、女性の薄毛に悩む割合が増加傾向にあると報告されている。

2. 眉毛・生え際など「美容目的」の植毛が拡大

ISHRSの2024年データでは、女性患者の21%が頭皮以外の部位への植毛を希望している。

特に多いのは以下の部位。

  • 眉毛: 女性患者の12%が希望(ISHRS 2024)
  • 生え際のデザイン修正: 小顔効果を狙う
  • まつ毛: 一部のクリニックで実施

「薄毛の治療」から「美容の一環」へと植毛の位置づけが広がっている。

3. FUE技術の進歩で傷跡が目立たなくなった

従来のFUT法(メスで切る術式)は線状の傷跡が残る問題があった。 FUE法(1株ずつくり抜く術式)の普及により、傷跡が極めて目立ちにくくなった。

これが「傷跡を気にする女性」のハードルを下げた。

4. SNSで体験談が共有されやすくなった

Instagram・YouTubeで女性の植毛体験談が増えている。 「自分もできるかも」と思う女性が増えた結果、カウンセリング件数が伸びている。

女性の植毛が難しいとされる理由

女性の植毛需要は増えているが、男性より難しい側面がある。

ドナー(後頭部)の安定性の問題

男性のAGAは前頭部・頭頂部が薄くなり、後頭部は維持される。 この後頭部の毛を「ドナー」として移植に使う。

一方、女性のFAGAはびまん性(全体的にまんべんなく薄くなる)の場合がある。 この場合、ドナーとなる後頭部も弱くなっており、移植しても生着しにくい。

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも、女性の自毛植毛は推奨度C1(行ってもよい)とされており、男性より慎重な適応判断が求められる。

Ludwig分類で適応が変わる

女性の薄毛はLudwig分類で3段階に分けられる。

分類 状態 植毛の適応
Ludwig I 頭頂部が軽度に薄い 適応あり(条件次第)
Ludwig II 頭頂部が中程度に薄い 適応あり(ドナー要確認)
Ludwig III 頭頂部が広範囲に薄い 適応困難な場合が多い

後頭部のドナーが安定しているかどうかが判断の鍵になる。

日本における女性の植毛の現状

女性患者の割合はまだ少ない

日本では女性の植毛患者の公式統計は公表されていない。 しかし、ISHRSの国際データ(15.3%)と比較すると、日本はさらに低いと推測される。

理由は以下のとおり。

  • 「植毛=男性のもの」というイメージが根強い
  • 女性の植毛を積極的にPRするクリニックが少ない
  • FAGAの認知自体がまだ低い

今後の伸びしろは大きい

逆に言えば、日本の女性植毛市場は世界の平均成長率(16.5%)以上に伸びる可能性がある。

特に以下の領域は需要が見込まれる。

  • 眉毛植毛: アートメイクの代替として
  • 生え際のデザイン修正: 額の形を整える
  • 出産後の薄毛: ホルモン変化による一時的な脱毛への対応

よくある質問

Q. 女性でもFUE植毛を受けられますか?

はい。ドナー(後頭部)の毛の状態が安定していれば受けられる。 ただし、びまん性に全体が薄い場合は適応外になることもある。 まずは専門の医師に相談することが重要。

Q. 女性の植毛費用は男性と違いますか?

費用体系は基本的に同じ(グラフト数×単価)。 ただし女性はノンシェーブンFUE(刈り上げない手術)を希望することが多く、その場合は追加費用が発生するクリニックもある。 一般的な相場は500グラフトで40〜80万円程度。

Q. 植毛以外の女性の薄毛治療は?

日本皮膚科学会ガイドラインでは以下が推奨されている。

  • ミノキシジル外用(1%): 推奨度A(強く勧められる)
  • パントガール: サプリメント(エビデンスは限定的)
  • PRP療法: 自己血小板を注入(研究段階)

植毛は最終手段ではなく、薬物治療と併用するのが一般的。

まとめ

女性の植毛需要は世界的に拡大している。 ISHRS 2025年調査で、女性患者は2021〜2024年に16.5%増加した。

背景には、FAGA認知の拡大、眉毛など美容目的の植毛の普及、FUE技術の進歩がある。

日本ではまだ女性の植毛は一般的ではないが、今後の成長余地は大きい。 女性の薄毛に悩む方は、まず専門の医師に相談することが第一歩。


参考文献:

  • ISHRS 2025 Practice Census Results
  • 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
  • Straits Research「Hair Transplant Market Report 2033」
  • リクルート「薄毛に関する意識調査2024」
免責事項:本記事は医療情報の提供を目的としており、特定の診断・治療を推奨するものではありません。治療については必ず医師にご相談ください。

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